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新規事業の立ち上げ、特に仮想通貨・ブロックチェーン・xTech領域の支援を行います。

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DAppsのUXが非常に良くない問題をどうにかする

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DApps(分散型アプリケーション)のプロダクト作りに携わっていてどこも問題になるのが、UXが非常によろしくないという点です。ここでは基本的にイーサリアムプラットフォームの事を想定して書きますが、ほかのチェーンでも似たような状況だと思っています。

 

DAppsを使い始めるまでの流れ

DAppsで遊んだことがない方向けに説明すると、話題のCryptoKittiesとかを遊んでみたいと思った一般人が遊び始めるためには、次のような手順が必要です(PCの場合)。

  • サイトを訪れて始めようとしてもMetaMaskが必要といわれ
  • ChromeでMetaMask(ブラウザ拡張)をインストールし
  • 英語のUIで規約を読んでなぞのリカバリーフレーズを提示され
  • 完了した後「で、どうしたらいいの?」となり
  • サービスに戻って登録をすませると残高が足りないといわれ
  • 仮想通貨取引所に会員登録し、身分証を提示し
  • 本人確認ハガキの到着をまち
  • コンビニや銀行振り込みで仮想通貨取引所に入金し
  • MetaMaskのアドレスをホワイトリストに登録し
  • 7日間移動制限があるので、半分だけ送金し
  • サービスに戻りgas(手数料)を複数回支払って利用開始

という流れを超える必要があります。昨今のフリーミアムなれたユーザーからすれば、????????ってなると思います。

利用開始後も、データをブロックチェーンに書き込んだり処理するたびに、数秒~数十秒かかりますし、毎回gasという書き込み手数料がとられてしまいます。

ではDecentralizedをあきらめるのか

ここはプロジェクト運営で議論すべきです。そもそも「積極的に運営に介入する管理者がいる分散台帳技術を使った」プロジェクトがDecentralizedと呼べるのかという原理主義の話と、将来的なバージョンアップや移行がどうあるべきかというアーキテクチャ論、トークンの2次流通(仮想通貨取引所への上場)を含めたトークンエコノミーの確立など、論点は多いと思います。

もちろん、CryptoKittiesをはじめ、ほとんどのプロジェクトは入り口となるWebサイトを運営者が管理していますし、ユーザー登録(ウォレットアドレスではなくメールアドレスなどで)する場合はfirebaseのような一般的なWebシステムを利用しているでしょう。

 

UXを少しでも改善する

それらをふまえ、UX観点でDAppsをどこまで・どのように活用するのか、いくつか対策案を考えてみました。

 

対策1:金を配る

銀の弾丸はなくても、金の弾丸なら・・・!!

仮想通貨交換所を利用して入金してもらうまでの離脱がめちゃくちゃ多そうなので、500円なり1000円なりのETHをあげちゃいます。これはいくつかの業種ではCPAとしてペイするのではないでしょうか。

※アカウント1000個作ってETHをほかのアドレスに送金されてしまうリスクという課題はあります。あと景表法に注意。

初回入金の壁を取っ払ってしまい手厚いチュートリアルでウォレットさえ用意してもらえれば、リテラシーの高いユーザは初期登録を突破してくれるのではないでしょうか。 

 

対策2:途中までDApps使わない。

ゲームにおける最初のワールドなどはDAppsなしで遊べるようにし、徐々に使用を促す方法が考えられます。ただしこの方法では、チュートリアルで遊んだ状態を引き継げなかったり、引き継げるようにする場合はスマートコントラクト上にデータを書き込む際に、セキュリティ上の脆弱性ができてしまう懸念があります。

 

対策3:サイドチェーンで頑張る

サイドチェーンはプロジェクトがたくさんあってどれも活発に開発が続いているので追い切れておらず、断定的には言えません。日本語かつ先行している例だとCrypto Zombies を提供しているLoom Networkはこの方式を推進していますね。

Zombieチェーン: イーサリアムDApps用のEOSスタイルDPoSサイドチェーン – Loom Network JP – Medium

サイドチェーンは簡単に言うと主要な仮想通貨ブロックチェーンのうちいくらかを担保にロックしてしまい、その金額の担保可能な範囲で別ブロックチェーン(参加者が限定され高速)で実行、定期的に差分をメインのブロックチェーンに書き込むという手法です。AWSなどの上にRDBMSを建てるのと違い、ブロックチェーンの透明性などいくつかの特徴を引き継げます。

 

その他:ウォレットの進化(と法整備)に期待する

今日もOperaが仮想通貨ウォレット搭載のブラウザをリリースするというニュースがありましたが、普段お使いのスマホやブラウザにウォレットが標準搭載されればこのような悩みは大幅に無視できるようになるでしょう。

 

jp.cointelegraph.com

ほかにもBraveブラウザや、モバイルではTRUSTウォレット、国内勢ではGinco、Wei WalletなどといったDAppsが利用できるブラウザアプリの普及も待ち遠しいですね。

あとは、キャリア決済のように月間10万円くらいまでだったら複雑な本人確認を省いて電話番号認証くらいで簡単に買えるような法整備・仕組みができると良いのではと個人的に思っています。

 

以上、まだまだ調べ始めたところなのでDAppsに取り組んでいる皆様のフィードバックもいただければ幸いです。

 

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